【感想/書評】伊吹有喜(著)『犬がいた季節』★ネタバレあり

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※内容にも言及した【ネタバレあり】の感想です。既にお読みの方、内容を知っても構わないという方のみお進み下さい。

まだ読んでいない方は、こちらのネタバレなし版をどうぞ。

犬がいた季節 表紙

伊吹有喜(著)『犬がいた季節』双葉社 ★ネタバレあり

さて。

八稜高校にコーシローが迷い込んだことから大きく展開していったお話でしたが、

ひたすらに心が温かくなる作品でした。

本屋大賞ノミネート作品を全部読む!と意気込んで、読んだ作品全てを記事にしてきましたが、

じんわりと心が温かくなるような、読んだ後の心地良さで言うとナンバーワンだったんじゃないかと思います。

大人なら誰もが通ってきた18歳というあの多感な時期を、当人たちと犬目線で描く世界観が本当に好きでした。

さらに良いのが、このお話が実際に起こった出来事だということですよね。

↓こちらの動画でそのことについて語られています。

Vol 923「ー四日市市育ち伊吹有喜さんが描くー小説『犬がいた季節』の舞台をたどる」【令和2年12月21日~31日】放送

ちなみに僕は読んでいる途中でこの動画を見つけて、「あ、優花って先生になって戻ってくるんだー」と軽いネタバレをくらいました。(笑)

既に読んだ皆さんなら大丈夫だと思います。

僕は記事執筆時点で24歳ですので、年齢でいうと優花が先生として最初に八稜高校に戻ってきた頃と同じになります。

時代でいうと、ちょうど八稜高校の創立百周年の式典のあたりで社会に出始めたといったところでしょうか。

つまり、阪神淡路大震災も地下鉄サリン事件も経験していないんですよね。

なのでそれらの時代背景を当人たちの目線から感じることができた本作はなんというか、時空を超えてタイムスリップさせてくれたような感覚を与えてくれました。

時代が進むにつれて、情報や技術がどんどん進歩していくにつれて、そうではなかった昔が懐かしくなるような、

多感な時期を過ごしたあの頃に想いを馳せてむず痒くなるような、

こういうのって、「ノスタルジー」とか「ノスタルジア」って言うそうですね。

これからどんな時代がやってくるのか、特に先行きが不透明な今の時代においては不安になることも多いけれど、

そんな時は“画家”早瀬光司郎の言葉を思い出そうと思います。

思うように描けるかどうか不安になっても、昨日より今日、今日より明日。佳いものになると信じて描いていくしかない。

本書p.343より引用

カッコよすぎますね、、、光司郎。

個人的には中原くんと若手教師の優花が付かず離れずの距離を行き交うあの時期が好きでした。

あと、もうすでに皆さんお気付きかと思いますが、表紙のカバーを外したときに出てくる絵が素敵すぎましたね…。

いつでもあのノスタルジアな世界観を思い出せるという意味で、文庫化されてからではなく単行本の時にこの本に出会っていてよかったと思いました。

ひとつだけ気になったのが、

一番最初の場面でコーシローを捨てたのは誰なのか。

というところなのですが、ここは特に深く追わなくて良いところなんですかね。

読んでいる最中、もしかするとここの伏線もどこかで回収されているのかなと思いながら進めていきましたが結局明らかにされず…。

もしかしたら僕が見落としているのかな、と思い色んな方の感想や考察サイトを読みましたがなんとも見当がつかず…。

なので僕は「ここに関しては深く考えなくて良い」と判断しているのですが、皆さんはどうだったでしょうか。

そのほか、全体としてどんな感想を持ったかなどなんでも構いませんので、良かったら下のコメント欄から皆様の見解も教えてください!

いつでもお待ちしております(^^)

ではでは、特に意味のないほぼ備忘録のような感想を長々と書いてしまいましたが、最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。

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