
はじめに
いつも「のんびぶろぐ」をご覧頂き、ありがとうございます。
今回は本の感想でもコラムでもなく、今年(2021年)の本屋大賞にノミネートされた全10作品の個人的ランキングを発表したいと思います。
もちろん全ての作品を読みましたが、どれも素晴らしいものばかりでした。
そもそもこの10作品は書店員による一次投票を勝ち抜いた精鋭たちばかりなので、当然といえば当然のことです。
本家の本屋大賞でも順位は付けられるのですが、個人的には「ノミネートされた時点で全部1位じゃん!」と考えています。
ですのでこの記事でも一応順位は付けていますが、それがイコール作品の優劣を示すものではないことだけご理解ください。
あと僕が小説の読解に長けているタイプではないので、いろんな意味で「わかりやすい」作品が上位になった感は否めません。その辺もご了承下さい。
では早速。
2021年本屋大賞、個人的ランキング
1位 『52ヘルツのクジラたち』(著:町田そのこ)
3回泣いた。「愛」を描いた切なくも温かい物語。わかりやすいし没入感がすごい。小説初心者なら特に、間違いなく心を揺さぶられる作品だと思う。
感想→町田そのこ(著)『52ヘルツのクジラたち』 ☆ネタバレなし
2位 『お探し物は図書室まで』(著:青山美智子)
1回泣いた。短編集でありながら決して読者を飽きさせない力がある。悩みを抱えた人に、まさかの一冊を提案する司書さんの言葉の中に響くものがかなりあった。
感想→青山美智子(著)『お探し物は図書室まで』☆ネタバレなし
3位 『自転しながら公転する』(著:山本文緒)
主人公の生きる姿に共感できるところが多かった。自己啓発的な意味もあったというところで、今の僕には強く印象に残る作品だった。変にファンタジーじゃないリアリティがあったのも良かった。
4位 『犬がいた季節』(著:伊吹有喜)
なんとも言えない「ノスタルジー」を強く感じた作品。誰もが経験した「18歳のあの頃」に戻ったような気持ちにさせてくれる。物語として非常にシンプルで分かりやすく、なにより温かかった。
5位『滅びの前のシャングリラ』(著:凪良ゆう)
『流浪の月』で昨年の大賞を受賞した著者の最新作。他に類を見ない壮大な設定に自然と引き込まれる。読んだ後、何度か作中の世界観の夢を見た。それぐらい引き込まれた。
感想→凪良ゆう(著)『滅びの前のシャングリラ』☆ネタバレなし
6位『逆ソクラテス』(著:伊坂幸太郎)
一見するとちっぽけな小学生たちの奮闘から、大人なのにハッとさせられる部分が多かった。年齢を重ねるからこそ見えなくなってしまったものにもう一度目を向けるという意味で、メッセージ性も強かった。
7位『八月の銀の雪』(著:伊与原新)
ものすごく強いインパクトはなかったけど、だからこそ品のある「静けさ」があった。5篇それぞれで「自分の中の核」に向き合っていく登場人物たちの姿は綺麗で好きだった。
8位『オルタネート』(著:加藤シゲアキ)
今回のノミネート作品の中で最も感想に悩んだ作品。数々の賞を獲得しており界隈での評価も高いものの、期待しすぎたせいもあってか少し「んー…」という印象を受けた感は否めない。ただ、ある意味で最も文学的な作品だったので「初心者の僕だから」この順位になった可能性が高く、決してネガティブな意味合いではない。
9位『推し、燃ゆ』(著:宇佐見りん)
これも、先の『オルタネート』と同じ側面がある。作品が微妙だったなどという意味では決してなく、芥川賞を受賞したことによる過度な期待で落差が大きくなってしまった感がある。あと群を抜いて物理的に「分厚くない」作品だったので、分量という点でどうしても不利だったかもしれない。「気構えずサッと読める文学作品ランキング」ではかなりの上位。
10位『この本を盗む者は』(著:深緑野分)
ラストにかけての展開はかなり面白かったけど、そこに至るまでにやや体力を要したかな…という印象の作品。ファンタジー要素が強く今まで見たことのない新ジャンルだったので、「他と比べて」という点での評価が難しかったのもある。だから決して「最下位」という意味ではなく、「新しすぎて順位がつけられなかった」というニュアンスに近い。「斬新さ」「新鮮さ」という点では1位だったと思う。
さいごに
いかがだったでしょうか。
何度も同じことを言いますが、素人の勝手なランキングですので、あくまで参考程度に見て頂ければと思います。
本当は各々の作品にもっとたくさんコメントしたかったのですが、なにせ10個分ですので、、
これ以上書くと記事が長くなりすぎると判断し、サクッとに留めさせてもらいました。
詳しくは各作品ごとに添付している感想の中に書いてありますので、もし興味を持った作品があればそちらからご覧頂けたらと思います。
本家の本屋大賞発表は明日(4月14日)ですので、発表され次第こちらにも追記しようと思います。
→【追記】大賞含め、全ての順位が発表されました!!
1位 『52ヘルツのクジラたち』(著:町田そのこ)
2位 『お探し物は図書室まで』(著:青山美智子)
3位 『犬がいた季節』(著:伊吹有喜)
4位 『逆ソクラテス』(著:伊坂幸太郎)
5位 『自転しながら公転する』(著:山本文緒)
6位 『八月の銀の雪』(著:伊与原新)
7位 『滅びの前のシャングリラ』(著:凪良ゆう)
8位 『オルタネート』(著:加藤シゲアキ)
9位 『推し、燃ゆ』(著:宇佐見りん)
10位 『この本を盗む者は』(著:深緑野分)
なんと、この記事で予想したランキングのうち1位、2位、8位、9位、10位が的中していました!
自分でもビックリですが、この記事で何度もお伝えしているように
順位が下の方だからって「良くない」「面白くない」というわけでは決してありませんので!!そこは10作品すべて読んだ僕が保証します!!
順位よりも自分の心に耳をすませて、気になった作品から読んでみるのが良いかと思います。
ではでは、最後までお付き合い頂きありがとうございました。
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